名畑文草は、1996年札幌生まれ、東北芸術工科大学グラフィックデザイン学科を卒業。同年、株式会社インプロバイドに入社しグラフィックデザイナー、イラストレーターとして活躍しています。ナショナルブランドからローカルに根ざしたブランド構築まで担当する一方で、自主制作を進めてきました。今回はその作品群を集めた初個展となります。

名畑が対象とするのは、土、木、葉、実などの自然物。そこから発せられる年月や四季、動きや形態は読み解こうとしても明快な言葉は出てきません。ふと何も思うことなく過ぎ去ってしまう日常から、誰しもが気にとめていない印象を記憶に残し、衝動的に描かれたそのアートワークは、デジタルデバイスの画面からではなく自らの中から物事を見出して思考する根源的な行為を気付かされます。いつもそこにあることが当たり前になっていること、変化を続けているが目に見えないものやこと。察知する、理解する、共感しつながるといった日常に不可欠なことを改めることができるはず。11月20日と23日には、本人による作品説明を行います。本展を皆様にご高覧いただけると幸いです。
（IMPROVIDE Co.,Ltd. 小林 元）