今年4月19日をもって見ることができなくなるレリーフ「大地」の制作過程を追った記録映像を上映します。

　北海道銀行本店（札幌市中央区大通4丁目1番地）の1階に据えられている「大地」は、幅41メートル、高さ3.3メートルという国内でも他に例を見ない大作です。北海道の産業や歴史風俗をテーマに、ちょうど60年前の1964年に、本郷新、山内壮夫、佐藤忠良という北海道にゆかりの深い日本を代表する具象彫刻家３人の手によって制作されました。
　この度、本店移転と建物取壊しにともない、このレリーフが取り外され、当分の間、倉庫に保管されることになりました。再設置の場所や時期は未定です。
　そこで、最後に改めて作品の素晴らしさと三人の彫刻家がここに込めた思いを知っていただきたく、制作記録映像を上映いたします。
　ぜひこの機会に映像をご覧になり、北海道の彫刻にとっても非常に重要なこのレリーフを記憶に留めていただけましたら幸いです。

「三人の手」
1964年製作、上映時間：22分
協力：北海道銀行、制作：企画ブレーン
三人の彫刻家による北海道銀行本店レリーフ「大地」が完成するまでの記録映像。本郷新のアトリエ（東京）での、アイデアスケッチから粘土での制作、石膏取り、樹脂鋳造までの様子、さらに現地での設置作業などを収録。三人が"共作"という意味をいかに考えながら取り組んだかを知ることができる肉声も含まれた、貴重な内容になっています。