私は⻑年、職業として葬儀写真の世界に携わっています。
昨今、他業種にもれず、時代と共にカメラ市場の急激な変化を痛感しました。
それは、利便性の⾼いスマートフォン等の普及が業界を冷え込ませている
要因の⼀つとして考えられ、⽇増しに増えるお客様の「写真撮影はしなくていい」
という声に繋がっていると思います。
このごく⾃然なお客様の声を聞いて、私は写真・カメラの楽しさを伝える事が
今出来る写真業界を活性化させる第⼀歩ではないかと考えました。
写真への関わり⽅、撮り⽅、楽しみ⽅は個々様々です。
しかし、社会と他者に迷惑をかけない事が⼤前提です。
私達は愛情と節度を持って被写体を撮る事が写真本来の楽しみ⽅だと考えています。
そして、持っているけど使わない・楽しみ⽅が分からない等、辞めてしまった多くの
⽅々の眠っているカメラも、無限の可能性を秘めたドアが開くのを静かに待っている
のではと考えます。その閉ざされたドアを開くきっかけ作りをしたい、
開けずに離れてしまう⽅にも興味を持って頂きたいと常⽇頃思っています。
今回の写真展を通じて「写真の楽しさ」と「カメラを持つ喜び」を、
⼀⼈でも多くの⽅に伝える事が出来れば幸いです。
この出会いと繋がりで、皆様の「カメライフ」がより素敵なものになりますよう
⼼から願っています。