札幌の文化芸術振興を図り、施設の多様な使い方を示すことができる企画を募った「札幌文化芸術交流センター SCARTSオープニングシリーズ公募企画事業」の第一弾が、2018年12月1日から10日間にわたり開催されました。

企画団体である、NPO法人北海道を発信する写真家ネットワーク(THE NORTH FINDER)は、「写真の力で北海道を応援する」を合言葉に、北海道をベースとする多ジャンルの写真家が集い、写真作品を通じて多角的に北海道を発信・応援することを目指し活動しています。

2018年はSCARTSを会場として、カメラを手にするすべての人を主役とする写真の祭り「Sapporo Photo 2018 札幌「写真都市」祭」を開催。撮る・見る・語る・買う・飾るなどのアプローチで、来場者と写真、そして札幌がもっとつながる多彩なプログラムが展開されました。市民が撮影した2018年11月3日（文化の日）の札幌を時系列順に並べる公募写真展「A Day in the Life of Sapporo」や、「子ども写真教室」「さぽーとさっぽろ写真教室」の作品展が行われ、幅広い世代の市民が多数参加しました。

SCARTSスタジオでは3日間限定で、「東京写真月間2018」と連携し、農業文化を支える人々をテーマとした写真など今年の出展作品を札幌で初公開。また、ソニーストア札幌の協力により、最新の4KディスプレイでTHE NORTH FINDERによる10周年記念デジタル展示「北海道と冬～そこに住まうものの視点～」が行われたほか、北海道胆振東部地震チャリティ・フォトマーケット「さっぽろを飾ろう」で写真を購入する事もできるなど、プロの作品をさまざまな視点で楽しむことができました。

会期中の12月2日は、会員の写真家たちによるトークセッションが行われたほか、本会場でポートフォリオレビューも行った写真評論家の飯沢耕太郎氏による基調講演「これからの札幌の写真文化を考える」に続き、THE NORTH FINDER理事長の中村健太氏のナビゲーションで、飯沢氏と東京写真月間2018運営委員長の尾畑正光氏をパネリストに迎え、「写真都市・札幌」を考えるシンポジウムが行われました。

◎12月2日 トークプログラム
10:00～10:40
「風景写真とマナーについて考える～美瑛町での取り組みについて」
菊地晴夫（THE NORTH FINDER 会員）
10:50～11:30
「海外写真フェスティバル報告（ポートフォリオレビュー・作品展示など）」
谷口能隆（THE NORTH FINDER 会員）
11:40～12:20
「街と写真とのりものと -「都市観察者」たちの写真雑談-」
　上原稔・ウリュウユウキ・衣斐隆（THE NORTH FINDER 会員）
13:00～13:40
《基調講演》「これからの札幌の写真文化を考える～他の市町村の取り組みと最新日本の写真事情～」
　飯沢耕太郎（写真評論家）
13:50～15:00
《シンポジウム》「『写真都市・札幌』を考える」
　ナビゲーター　中村健太（THE NORTH FINDER 理事長）
　パネリスト　　飯沢耕太郎（写真評論家）・尾畑正光（「東京写真月間2018」実行委員会 運営委員長／公益社団法人日本写真協会理事／フォトディレクター）
15:10～15:50
「半径5メートルからはじまる、写真の楽しみ」
　渡邉真弓（THE NORTH FINDER 会員）
16:00～16:40
「女性写真からネーチャーへ」
　岸本日出雄（THE NORTH FINDER 会員）