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SCARTS×CoSTEPアート&サイエンスワークショップ
漂う環境
北海道大学CoSTEPと連携し、サイエンスやテクノロジーを切り口に、メディアアートを含む多様な表現や創造的活動への関心を、喚起することを目指して、次世代を担う若い世代を対象に行うワークショップシリーズ。今回はアーティストの上村洋一氏を招き、フィールドレコーディングの体験を通して人と環境の関係性を再構するワークショップを実施しました。
参加者は、アーティストと研究者によるレクチャー及び北海道大学構内のガイドツアーを経てフィールドレコーディングを体験し、自身の発見や思考を可視化するサウンドマップ制作に取り組みました。ワークショップ最終日には、フィールドレコーディングを制作の手法とする3名のアーティストによるライブイベントを開催し、環境音を取り入れた演奏を鑑賞する機会となりました。
▶レポート SCARTS×CoSTEPアート&サイエンスワークショップ「漂う環境」(PDF形式)
- 日時
- 2023年2月11日(土)・12日(日)
両日 10:00~16:00
- 会場
- 札幌文化芸術交流センター SCARTS SCARTSスタジオ
- 講師
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上村洋一
アーティスト
視覚や聴覚から風景を知覚する方法を探り、フィールドレコーディングによる環境音と、ドローイング、テキスト、光など視覚的な要素と組み合わせたサウンド・インスタレーションや、絵画作品、パフォーマンス、電子音響作品などを制作し国内外で発表している。フィールドレコーディングを「瞑想的な狩猟」と名付け、その行為を通して、人間と自然との内的で精神的な繋がりを探求し、近年は、地球温暖化で減少を続けている北海道知床のオホーツク海の流氷のリサーチや、フィンランドの太古氷河の痕跡、アイスランドの氷河などのリサーチを元に制作をしている。
http://www.yoichikamimura.com
Instagram:@camyyuゲスト講師
HAM GEUN-YONG (はむ・ぐんよん)北海道大学 大学院工学研究院 環境工学分野 循環共生システム研究室 助教
固、液、気体の3つの状態が混ざるごみ処理に興味を持ち、廃棄物の研究を始める。東南アジア、南米、韓国、日本など世界各国を調査する。特に生ごみなどの有機物が多く含まれるごみを、微生物の分解で出る熱を使って乾燥し、固形燃料を作るバイオドライングという技術を研究する。また海洋プラスチック問題の対策として、代替素材であるバイオプラスチックの生分解度の評価、過剰供給により不安定的になる窒素とリンの循環についての研究も行う。地球温暖化や環境汚染が加速化する今、ごみを資源として循環させる枯渇資源の保存や環境保全、また温室ガス発生削減の方法を研究し、持続可能な社会形成に貢献することを目指している。EzoLin-K (エゾリンク)
エゾリンク(EzoLin-K:Ezo Linkage of Knowledgeから命名)は、生態学のさまざまな分野を究めたポスドク5名が連携・協働する団体です。持続可能な社会のための「知と人材の好循環」を目指しており、事業内容は大学の研究成果を環境教育として社会還元する活動と大学の研究力維持・向上のための研究力アシストの二本柱です。現在その活動のフィールドとして北海道大学研究林との連携体制を整えており、2023年春の創業予定です。
*メンバー
安東義乃(あんどう・よしの, EzoLin-K代表)、風張喜子(かぜはり・のぶこ)、權台五 (くぉんてお)、井上貴央(いのうえ・たかひろ)、寺田千里(てらだ・ちさと)
https://sites.google.com/view/ezolink/ファシリテーター
北海道大学 高等教育推進機構オープンエデュケーションセンター CoSTEP
朴 炫貞 (ぱく・ひょんじょん) アーティスト/特任講師
奥本 素子 准教授
機材協力: ローランド株式会社 - ワークショップの流れ
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1日目:2月11日(土)10:00~16:00
会場は:北海道大学 学術交流会館 小講堂
(1) イントロダクション/自己紹介
(2) レクチャー
① 音が漂う ~フィールドレコーディングから感じる自然~
講師:上村 洋一 聞き手:朴 炫貞
② プラスチックが漂う ~環境学から知る現在~
講師:HAM GEUN-YONG 聞き手:奥本 素子
(3) フィールドレコーディングにでかけよう
屋外にでてさまざまな音を録音します。
エゾリンクのメンバーがさまざまなスポットを案内します。
※屋外活動のため防寒対策や動きやすい服装でご参加ください。
2日目:2月12日(日)10:00~16:00
会場:SCARTSスタジオ
(1) イントロダクション/一日の流れを説明
(2) フィールドレコーディングで録音した音を聴いてみよう
録音した音から考えたこと、感じたことについてのワークを行います。
(3) プレゼンテーション
※1日目と2日目の実施会場が異なるためご注意ください。
※両日ともにお昼休憩(1時間)をはさみます。
昼食はご持参いただくか、会場近辺ですませていただくようお願い致します。
※感染症拡大防止のお願い
ご来場の際には、マスク着用、検温、手指消毒など、感染拡大防止にご協力をお願いいたします。 - 関連プログラム
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ライブパフォーマンス
体感しよう!フィールドレコーディングにより楽曲を作るアーティストによる音楽イベント。
日時:2023年2月12日(日)17:30 開演 18:00 開場
会場:SCARTSコート
※SCARTS×SIAFラボ 冬の展覧会 2023 「雪にまつわるエトセトラ」展示会場内で実施します。
参加無料、事前予約制
定員:先着50名
〈出演者〉
上村洋一 (アーティスト)
※ワークショップ講師
YOSI HORIKAWAサウンド・クリエイター
環境音や日常音などを録音・編集し楽曲を構築するサウンド・クリエイター。2012年のEP『Wandering』、2013年の初アルバム『Vapor』、2019年の2ndアルバム『Spaces』それぞれTime Out、The Japan Times、The Guardian等、多数媒体のBest Album of the yearに輝く。Glastonbury Festival, Sónar Barcelona, Dimensions Festival, Ozora Festival, Gilles Petersonが主宰するWorldwide Festivalを始めとする多数の世界的大型フェスティバルや、イギリス発ライブストリーミングチャンネルBOILER ROOM London、ロサンゼルスの伝説的イベントLOW END THEORY等に出演。その他、日本科学未来館や商業施設などの空間音響デザインも手がける。
https://yosihorikawa.bandcamp.com/Kuniyuki Takahashi
サウンド・デザイナー/プロデューサー/DJ
札幌を拠点に活動し、国境を問わず常に独特の世界観を持ち、世界各国のプロデューサー、DJから高い評価を得ている。Joe Claussell 主宰[Natural Resource]から札幌のクラブをトリビュートした曲「Precious Hall」をリリース、4HeroのDegoの2000Blackのコンピ参加、Ananda Projectの名曲「Cascades of Colour」のリミックス・リリースや、Mule Musiqよりシングル「Earth Beats」をリリースし、各DJから圧倒的な支持を得て、現在まで数々のアルバムをリリースする。国内のアーティストでは、サカナクションの楽曲、奄美島唄の唄者"朝崎郁恵"や、アイヌの伝統歌を歌うグループ"マレウレウ"などのremixも手がける。ライブでは海外国内問わず精力的に行い、即興性とダンスミュージックを融合した独自のスタイルでliveを行う。 - 同時開催
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SCARTS×SIAFラボ 冬の展覧会 2023
雪にまつわるエトセトラ
会期:2023年2月4日(土)~14日(火) 11:00~19:00
休館日:2月8日(水)
会場:SCARTSコート、SCARTSモールA・B・C
特設サイト: https://siaflab.jp/wex2023/
▶詳しくはイベントアーカイブページをご覧ください。 - 主催
- 札幌文化芸術交流センター SCARTS(札幌市芸術文化財団)、札幌国際芸術祭実行委員会、札幌市、北海道大学 大学院教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
- 後援
- 札幌市教育委員会
- 助成
- 令和4年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
- 入場者数
- ワークショップ:5名/ライブ・パフォーマンス:63名
- チラシダウンロード