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SCARTSレクチャーシリーズ
バトン ー創造性を刺激する、読書のためのトークセッション
第2回『法のデザイン 創造性とイノベーションは法によって加速する』
『バトン ー創造性を刺激する、読書のためのトークセッション』は、文化芸術に関わる書籍を紹介するシリーズです。毎回1冊の本を取り上げ、著者やナビゲーターと議論を交えながら内容を読み解き、文化芸術と社会の関係を考えます。
「アート」×「法律」?
第二回は、法律家で弁護士の水野祐をゲストに招き、その著書『法のデザイン 創造性とイノベーションは法によって加速する 』を取り上げ、社会の創造性を高めるための法律やルールの捉え方について議論を行いました。
この本には、アートなどさまざまな創造活動と、法律をめぐる話が書かれています。「法律」というと、行動が制限されたり、面倒な契約手続きが生じたりと、窮屈なものという印象があるかもしれません。ところが、ここで描かれる法律は、自由で面白く、生き生きとしたものです。キーワードは「リーガルデザイン」。専門家だけでなく、私たち一人ひとりが法律を使いこなし、有効なルールを作り出すことで、創造性とイノベーションを加速させるための方法です。この本では、その道標=ロールモデルとなる事例がたくさん紹介されています。
果たして、社会の創造性を高めるためには、どんなルールをデザインすべきなのでしょうか。そして「創造的な社会」とは、一体私たちに何をもたらすべきなのでしょうか。本の著者で、法律家・弁護士として創造活動の最先端にコミットする水野祐さんと考えます。トークの相手は、北海道大学教授の橋本努さん。社会哲学の観点から人間の「善き生」とは何かを徹底的に考え抜く橋本さんは、より良い社会を実現するために「仕掛け」を作ることを提案します。「コモンズ 」「アーキテクチャ」「ナッジ」「ウェルビーイング」といった言葉を手がかりに、私たちが実現すべき社会の姿を考えます。
- 日時
- 2021年10月30日(土)
14:00 ~ 16:00 - 会場
- 札幌文化芸術交流センター SCARTS SCARTSコート
- プロフィール
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水野祐(みずの たすく)
法律家。弁護士(シティライツ法律事務所)。九州大学GIC客員教授。Creative Commons Japan理事。Arts and Law理事。慶應義塾大学SFC非常勤講師。note株式会社などの社外役員。著作に『法のデザイン −創造性とイノベーションは法によって加速する』、共著に『オープンデザイン参加と共創から生まれる「つくりかたの未来」』など。
Twitter : @TasukuMizuno
橋本努(はしもと つとむ)1967年生まれ。北海道大学大学院経済学研究院教授。 経済社会学、社会哲学。主な著書に『自由原理 来るべき福祉国家の理念』(岩波書店)、『消費ミニマリズムの倫理と脱資本主義の精神』(筑摩選書)、『経済倫理=あなたは、なに主義?』『解読 ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』』(以上、講談社選書メチエ)、『自由の論法 ポパー・ミーゼス・ハイエク』(創文社)、『帝国の条件 自由を育む秩序の原理』(弘文堂)、『自由に生きるとはどういうことか 戦後日本社会論』『学問の技法』(以上、ちくま新書)など多数。
- 主催
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札幌文化芸術交流センター SCARTS(札幌市芸術文化財団)
後援:札幌市、札幌市教育委員会
広報デザイン : 関川航平 - 入場者数
- 50 名
- チラシダウンロード