2025
OCT-NOV

10-11


サクソフォン&ピアノ、ピアノソロ、ピアノ連弾で紡ぐ舞踏曲の世界

「音楽は単なる音の連なりではなく、その時代の歴史や文化を内包しています。今回演奏する4人の作曲家の作風はまったく異なりますが、共通しているのが、感情豊かな『踊り』の要素が盛り込まれていること。ぜひ、舞踊と物語の世界を旅しているような気分で楽しんでほしいです」と話すのは、4年生の渡辺咲水氏。同じく4年生の太齋柊也氏も「演奏曲は出演者自身で選んでいますが、いずれの曲にも作曲家が生きた時代の背景が色濃く照らし出されているのが特徴です。ぜひその違いを会場で聴き比べていただければ」と注目ポイントを語ってくれました。

Program & Commentary
ウェニャン 作曲

ラプソディ

太齋柊也(サクソフォン)/渡辺咲水(ピアノ)

サクソフォンの世界的なコンクールの課題曲として知られるこの曲は、幅広い音域や多様な表現技法が求められる名曲です。今回は1楽章から3楽章まで、約16分間を通しで演奏します。「タランテラ」というイタリアの舞曲のリズムを取り入れるなど、それぞれの楽章に聴きどころがありますが、個人的には2楽章の映画音楽のような美しくも壮大なメロディーが大好きです。1年生の頃から練習に取り組んできた難曲ですが、この機会にサクソフォンという楽器の奥深さを楽しんでいただければと思います。(太齋)

Program & Commentary
チャイコフスキー 作曲

ドゥムカ ─ロシアの農村風景─ Op.59

渡辺咲水(ピアノ)

チャイコフスキーが1886年に作曲したこの曲は、農村の四季の移り変わりや人々の営みを感じさせる物語性豊かな名曲です。ドゥムカとは「哀歌」とも訳される楽曲形式で、冒頭はもの寂しげな曲調で始まり、中盤で陽気に急転換して、最後はまた憂鬱な雰囲気で終わるというダイナミックな展開をたどります。この曲も四小節ごとにコロコロと表情が変わっていく、まるで変奏曲のような展開が面白いところで、収穫祭の踊りをイメージしたかのような民族音楽的な旋律にも着目していただければと思っています。

Program & Commentary
サン=サーンス 作曲

死の舞踏

本元日陽奈(ピアノ)/
三上隆太郎(ピアノ)

ピアノの連弾といえばこの曲というイメージがあったので、演奏曲に選びました。ピアノの連弾は、鍵盤に向かって右側の高音部を担当するプリモ(第一奏者)と、左側の低音部を受け持つセコンド(第二奏者)に分かれますが、この曲では私がプリモを担当します。授業の一環として「ピアノアンサンブル」という科目があり、2台ピアノや連弾を学んでいますが、ソロとは異なる難しさも。弾いていて自分でも踊り出したくなるような楽しい曲ですので、ダンスのシーンをイメージしながら聴いてもらえればと思います。(本元)

Program & Commentary
ボロディン 作曲

ダッタン人の踊り

三上隆太郎(ピアノ)/
本元日陽奈(ピアノ)

昨年のこのコンサートに兄(三上慎太郎)が出演していたのを見て、SCARTSコートという素晴らしい会場での演奏に憧れていました。今回、自分も出演させていただけるということで、とても光栄に思っています。ボロディンの「ダッタン人の踊り」は、その名の通り「踊り」がテーマ。リズム感が印象的で、自然と体が動き出しそうになるエネルギーにあふれた名曲です。今回はピアノ連弾向けの編曲で、僕がプリモを担当します。ぜひ会場でお聴きいただければうれしいです。(三上)

大学連携コンサート
札幌大谷大学
舞踏と物語の旅

2025 10.25[土] SCARTSコート(札幌市民交流プラザ1階)

公演① 14:30開演(14:00開場)
公演② 18:00開演(17:30開場)

[ナビゲーター]
HTB北海道テレビ放送アナウンサー

[定員に達したため受付は終了しております]

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