2025
APR-MAY

4-5

多彩なバリエーションと優れものの設備で
舞台芸術を支える“縁の下の力持ち”

その昔、「神秘の奈落※」と呼ばれたこともあるオーケストラピット(以下オケピ)。オケピとは、舞台と客席の間にあるオーケストラのためのスペースです。舞台面より低い位置にセッティングするので、観客の視線をさえぎることなく、オーケストラは演奏することができます。
hitaruのオケピは、昇降する「迫り(せり)」部分と「掘り込み」という固定部分に大きく分かれています。「迫り」部分は前後2分割になっており、オーケストラの編成によって大・小の使い分けができます。また、オケピを舞台面にそろえたり、階段状にしたりと、演出空間として使うことも可能です。

※奈落=舞台や花道の地下にあるスペース

オケピの可動範囲は、舞台面から下方向に2.65mまで任意の高さで調整可能です。一般的には、オーケストラの編成が大規模な場合はオケピを深く、小編成のときは浅くして使います。このオケピの深さで、オーケストラの音量調整を行っています。
オケピを昇降させる機構の「迫り」には、hitaruではスパイラリフトという方式を採用しています。この方式はゼンマイのような部分を立体的に組み上げて昇降させる仕組みで、設置スペースがコンパクトになるため、劇場という限られたスペースを有効活用することができます。
オケピもスパイラリフトも、華やかな舞台芸術を支える、まさに縁の下の力持ち。hitaruを訪れた際は、ぜひオケピにも注目してみてください。