1600年ごろにイタリアで誕生。音楽と演劇、美術が融合した総合芸術であり、これまでモーツァルトをはじめ多くの作曲家たちの手によって、素晴らしいオペラ作品が生み出されてきました。

オペラは「歌劇」とも呼ばれるように、音楽を中心とした演劇です。
その魅力は、登場人物のさまざまな感情や思いが、生の歌声の力で直感的に伝わってくること。音楽でシチュエーションや風景を想起させるオーケストラの演奏も相まって、観る者の心に訴えかけてきます。アナログな世界だからこそ、人間が発するエネルギーや手作りの力を感じられるのです。

オペラだからといって気おくれすることはありません。映画を見るようにリラックスして、作品の世界に浸りましょう。
言葉やあらすじが分からなくても、生の歌声や演奏に身をゆだねれば、登場人物の心情にきっと共感できるはず。歌と演奏が、理屈抜きで何かを語り掛けてきます。
もちろん、事前にパンフレットなどで大まかなあらすじや登場人物を押さえておけば、より深くオペラの世界に入り込めます。