長年にわたって総合的な音楽教育に力を注ぎ、札幌のクラシックシーンとも連携して優れた演奏家を輩出してきた札幌大谷大学。芸術学部音楽学科にはピアノや声楽、管弦打楽をはじめ、作曲・サウンドクリエイション、電子オルガン、音楽療法、音楽総合といったコースがありますが、さらに実技系コースからの推薦と教授陣による特別選抜試験をくぐり抜けた、特に実技成績の優秀な学生を対象とする演奏クラスを設けています。
今年10月に開かれる「大学連携コンサート」には、この演奏クラスからフルート、声楽(ソプラノ)、ピアノを専攻する期待の若手プレイヤーが出演。クラシックの名曲を披露します。
「当校は古くからハンガリーのリスト音楽院と提携を結び、現地への研修旅行や講師の招へいなどを通じて、国際舞台を視野に入れた音楽教育を実践してきました。19世紀のヨーロッパで活躍したフランツ・リストから連綿と受け継がれてきたクラシック音楽の系譜を、次の世代に継承していくことも大切な役割だと考えて、日々の指導にあたっています」
そう話すのは、国内外で活躍するピアニストで、ピアノコースの教授を務める谷本聡子氏。演奏機会の創出という教育的な側面もあるコンサートだけに、普段はなかなか聴く機会の少ない難曲にもチャレンジします。
「SCARTSコートはお客様との距離が近いのが特徴。迫力ある生の演奏をお楽しみいただければ」と、出演者を代表して三上慎太郎氏が話してくれました。
<ソプラノ>
・トレッリ 作曲
あなたは知っている
・ロッシーニ作曲
フィレンツェの花売り娘
・プッチーニ作曲 歌劇『ラ・ボエーム』より
私が街を歩けば
(ムゼッタのワルツ)
芦野結菜(ソプラノ)、村松萌乃(ピアノ)
情感豊かな恋の歌「あなたは知っている」から、かわいらしく元気な「フィレンツェの花売り娘」、そして歌劇『ラ・ボエーム』の有名曲「私が街を歩けば」まで、明るいタッチの3曲を選びました。「色づく旋律」というテーマに合わせて、豊かな色彩感と感情の起伏を感じ取っていただけるように歌いたいと思っています。(芦野)
<フルート>
・マイヤー=オルバースレーベン 作曲
ファンタジー・ソナタ Op.17
第一、第三楽章
佐藤由渚(フルート)、中村結(ピアノ)
後期ロマン派のマイヤー=オルバースレーベンが作曲した「ファンタジー・ソナタOp.17」から、第一楽章と第三楽章を演奏します。二つの楽章はそれぞれタイプが異なりますが、どちらも華やかで、いきいきした曲調が特色です。フルートならではの魅力が詰まった曲ですので、ぜひ会場でお聴きください。(佐藤)
<ピアノ>
・バルトーク 作曲
舞踊組曲 BB 86b Sz 77
三上慎太郎(ピアノ)
昨今出演した際にはバルトーク作曲の「ピアノ・ソナタ」を演奏しましたが、SCART コートはお客様との距離が近くて、とても緊張したことを覚えています。今年はバルトークの「舞踊組曲」から、雰囲気が異なる 5 曲を選びました。楽しい曲ばかりですが、技術的・構成的にはかなりの難曲。 10 月の本番に向けて、しっかり練習していきます。(三上)
大学連携コンサート
札幌大谷大学
色づく旋律
2024年10月30日 [水]
SCARTSコート (札幌市民交流プラザ1階)
19:00開演〈18:30開場〉
※予定上演時間50分(休憩なし)
無料
定員70名(全席自由・事前申込制・先着順)
※当日残席がある場合はご予約なしでご入場いただけます
※未就学児は入場不可です