SCARTS 企画公募 2023
岸田理生
アバンギャルドフェスティバル
in Sapporo
岸田理生没後20年記念公演
2023
JUN-JUL
6-7
「八百屋お七」を巡る夢幻譚。
円形舞台で魅せる現代詩劇
寺山修司作品の上演を中心に活動を続ける「劇団 風蝕異人街」。今年3月には、寺山の代表作「毛皮のマリー」を3日間にわたって上演し、全公演が完売するなど、設立25周年を迎えてますます注目度が高まっている実力派の劇団です。
そんな「劇団 風蝕異人街」が、SCARTS(スカーツ)で披露するのは、寺山修司の演劇実験室「天井桟敷」に入団し、その後も独自の表現世界を切り拓いた岸田理生の戯曲『火學お七』。江戸時代、恋人に会いたい一心で放火事件を起こして火刑に処された「八百屋お七」のストーリーは、歌舞伎や文楽をはじめ、あらゆる形式で語られてきましたが、本作はこの悲恋物語を岸田流の解釈で語り直した、幻想味あふれる現代詩劇です。
「札幌市民交流プラザ」1階のSCARTSコートに、観客が四方を取り囲む円形劇場を設営。舞台装置を排したシンプルなステージで、記憶と夢幻がないまぜになった怪しくも艶やかな物語を編んでいきます。
「岸田さんならではの詩的で美しい世界を、エンタメ的な要素も取り入れて、どう伝えていくか。SCARTSコートというオープンなスペースでの公演は、私にとっても新たなチャレンジです」と話すのは、演出のこしばきこう氏。
一方、劇団の代表で主演を務める三木美智代氏は「最近は古典劇の上演にも力を入れてきましたが、この『火學お七』は、寺山と古典劇をミックスしたような作品。お七と男たちが織りなす群集劇という側面もあります。私たちらしい『身体と言葉の融合』に重点を置いた舞台を、これまで演劇にあまり触れたことがない方たちにも、ぜひ楽しんでいただければ」と語ってくれました。
また、公演に先立ち、7月5日(水)と6日(木)には、三木氏が指導にあたる「演劇ワークショップ」も開講。演出家の鈴木忠志氏が考案した俳優訓練法「スズキメソッド」を取り入れたトレーニングを体験できます。
劇団 風蝕異人街〈ふうしょくいじんがい〉
寺山修司作品の上演を目的に1997年に旗揚げ。札幌市中央区にあるアトリエ「阿呆船」を拠点に道内外で活動。アバンギャルドにこだわる作品づくりや独特の身体様式美に定評がある。2013年にはテジョン演劇祭に招聘され、無言劇を上演。2021年札幌劇場祭「マクベス」の上演により優秀賞受賞。
こしばきこう
主宰/演出家/劇作家
札幌市生まれ。北海道大学大学院修士修了・研究生修了。2004年には財団法人舞台芸術財団演劇人会議利賀演出家コンクール優秀賞受賞。2005年にロシア研修(財団法人舞台芸術財団演劇人会議主催)に参加。
三木美智代
代表/女優
早稲田大学卒業。青年座研究所卒業後、東京での活動を経て劇団に参加。2005年より演出家・鈴木忠志氏による俳優育成プロジェクトに参加し、スズキメソッドを受講。劇団外でも活動するほか、演劇ワークショップの講師も務める。
演劇 恋の激情・火學お七
7月7日(金)~ 9(金)
SCARTSコート
7月7日[金]19:00開演
7月8日[土]14:00開演/19:00開演
7月9日[日]14:00開演
※開場は各公演30分前
[全席自由・税込]
前売2,000円、当日2,500円
演技未経験者でもOK!
受講生募集
◎7月5日[水]・6日[木]
各日19:00-21:00
◎SCARTSコート
※応募要項などは劇団の公式サイトでご確認ください
劇団の公式サイトはこちら